帯広市の水道は、昭和28年の創業以来、稲田浄水場で取水している札内川の伏流水を水源として市政の発展による人口増加や水洗トイレの普及などによる使用水量の伸びに伴い、4次にわたる拡張事業で水道施設の整備を行い、安全で安定した給水をしてきました。 この間、第2の水源として1市4町2村で構成する十勝中部広域水道企業団より受水を開始し、水不足による断水や給水制限などの心配はなくなり、現在はいつでもおいしい水を安定供給できるようになりました。 |
稲田浄水場の中央操作室では、コンピュータによって、関連する施設の配水量や水圧など、水の状況を集中管理しています。遠く離れた施設で、異常や故障が発生した場合でも、遠方監視操作装置によりいち速く対応できます。皆さんの家庭へ安全な水を安定的に供給するため、24時間体制で運転監視しています。 |
水源
札内川の川底には有孔管(穴の空いたパイプ)が埋められており、そこから伏流水(砂や石でろ過された水)を取水しています。 |
①着水井
着水井では、水道水の需要に合わせて浄水量を調整して、一次混和池(薬品混和池)に水を導きます。 |
②一次混和池
一次混和池では原水に、苛性ソーダとPAC(凝集剤)の2つの薬品を注入します。苛性ソーダは、アルカリ剤のため、酸性の原水を中和させます。 PACは、原水に含まれる細かい「濁りの成分」と凝集する性質を持っています。 |
③フロック形成池
薬品と原水が効率よく反応するように、「フロキュレーター」という大型機械で攪拌させます。PAC(凝集剤)と濁りの成分が凝集され、次第に大きな濁りの固まり「フロック」が作られます。大きくなったフロックは、沈みやすくなります。 |
④沈殿池
フロック形成池で大きくなったフロックは、沈殿池に設置している傾斜板の隙間を通ります。 傾斜板にフロックが付着すると、重みでゆっくりと池の底に沈みます。沈んだフロックは、汚泥掻寄機という機械が掃除をします。 |
⑤二次混和池
原水の濁質が少ない時は、少量のPACを二次混和池に注入し、急速攪拌機を回転させ小さなフロックを形成させます。 二次混和池を利用して浄水を行っている時は、フロック形成池のフロキュレーターを動かす必要がなく、フロキュレーターよりも使用する電力が少ないため経済的に運転することが出来ます。 |
⑥急速ろ過池
急速ろ過池の底には、粒の細かい「ろ過砂」と「砂利」の層があり上から下に水を通して、水に浮かぶ小さなゴミを取り除き、濁りが全く無い綺麗な水にします。 濁度がある一定の基準より高くなると、有害な病原菌が発生しやすくなります。 |
⑦消毒
急速ろ過池で水の濁質を取り除いた水でも、まだ菌が残っているためろ過した水に塩素(次亜塩)を注入して、消毒をします。 消毒の工程が済めば、皆さんに供給することができる安心・安全な水が出来上がります。 |
⑧配水池
時間帯やタイミングによって、急に多くの水を使用されても安定して配水を行えるように、浄水した水を一時的に蓄えておく施設です。 |
⑨配水ポンプ
配水池に蓄えられている浄水は、配水ポンプを利用して皆さんに供給しています。 配水ポンプの圧力が足りないと、水が届かなくなり、圧力が上がりすぎると、水道管が破裂する恐れがあります。 安定した水道水の供給を行えるように、24時間運転しています。 |
約40,000㎥(帯広市民プールの約32杯分) + 水道企業団からの受水約43,000㎥(帯広市民プールの約34杯分)
約30,000㎥(帯広市民プールの約24杯分)
約45,000㎥(帯広市民プールの約36杯分) ※1人あたり275L 牛乳パック275本分
帯広市の水道水は、市内の稲田浄水場・川西浄水場・岩内浄水場と中札内村のなかとかち浄水場で作られ、生活用水や事業用水として使用されています。
稲田浄水場では、札内川の下を流れる水(伏流水)から細かな土や砂を取り除き塩素で消毒して、市内東半分の地域や南町配水場に送っています。
また、なかとかち浄水場は十勝中部広域水道企業団が運営し、平成7年度から受水を開始しました。なかとかち浄水場では、札内川ダムの水を浄水処理し、構成団体1市4町2村に供給しています。帯広市では別府配水池と中島分水施設で受水して、それぞれ市街地西半分の地域と川西、大正、愛国、中島地区に送っています。
稲田浄水場浄水棟 |
南町配水場 |
川西浄水場 |
岩内浄水場 |
帯広市上下水道部技術室水道課施設係
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