下水道の集水方式と合流式下水道の改善
集水方式
下水道は汚水の処理と雨水の処理、両方の重要な役目を持っています。
集水方式は「分流式」と「合流式」があり、それぞれ次のような特徴があります。
合流式下水道
- 家庭・屋根・道路からの排水(汚水・雨水)をすべて1本の下水管で集水します。
方式 汚水と雨水を同一の下水管で収集できるため浸水防除と水洗化が同時に達成できる方式です。
昭和30年代頃まで採用されました。
利点 1本の管で収集するため水洗化と浸水防除が達成できます。建設費・維持管理費が安くなります。 欠点 一定以上の降雨時には未処理下水の一部が河川へ流出することがあります。 帯広市の割合 約10%(早期に整備された市街地中心部)
分流式下水道
- 家庭からの排水(汚水)は汚水管、屋根や道路からの排水(雨水)は雨水管で集水します。
方式 汚水と雨水をそれぞれ別々の下水管で収集する方式です。昭和47年公害問題の顕在化により公共用水域の水質保全のため、これ以降原則として分流式となりました。 利点 降雨時においても汚水はすべて処理場へ送られて処理されます。 欠点 下水管を2本布設するため、建設費・維持管理費が高くなります。 帯広市の割合 約90%
合流式下水道の改善
合流式下水道は大雨の時において、未処理の下水が一時的に河川に流出することがあり、公衆衛生上問題となっていました。 帯広市はその改善対策を平成16年から平成25年の10年間で実施しました。 改善対策内容
① 流出する汚濁量(汚れ)を削減 ② 吐き口からの未処理の下水の河川への越流回数を削減 ・雨水滞水地(未処理の下水を一時的にためて晴天時に処理する池)を整備 ・遮集管(晴天時の下水と一定量の雨天時の下水を収集する管)を帯広川下水終末処理場まで延伸し、能力向上のための補強管を整備 ③ 吐き口からの夾雑(きょうざつ)物(ゴミ)の流出を削減 ・夾雑物流出防止のスクリーン(吐き口の堰(せき)に設置する網状のろ過装置)を整備 ④ 合流区域の雨水流出を抑制 ・雨水浸透施設(雨水浸透桝)を整備 |
お問い合わせ先
帯広市上下水道部技術室下水道課建設係
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